◆はじめに

強い構築とは最善のプレイングをすれば多くの構築に勝てる構築のことです。

では、その環境での結論といえる最強の構築がつくれたと仮定して、それはどのプレイヤーにとっても最高の構築といえるでしょうか。答えはNOです。最強の構築の前提になっている最善のプレイングを誰もが可能とは限らず、扱い易い構築のほうが勝てる場合があるからです。

シングル、ダブル、トリプル、ローテの4ルールの中でもトリプルは特に1ターンのお互いの選択肢の数が多く、プレイングの差が特にでやすく、思考時間も不足しやすいルールなので扱いやすい構築かどうかという視点も大切です。

扱いやすい構築とはどんな構築かというと「自分の理解度が高い構築(≒自分が1から考えた構築)」、「有利状況の作り方がわかり易い構築」です。この、扱いやすい構築の作り方について、説明したいと思います。


この講義は実践形式なので、みなさんは手元にORASのROMが入った3DSを用意してください。
これからだすいくつかの課題をクリアして、みなさんにとっての扱いやすいトリプル用構築を作ってもらいます。


◆STEP1 トリプルバトルの雰囲気を知ろう

構築を具体的に考える前に、まずはトリプルバトルの雰囲気を知りましょう。

トリプルバトルでは全体技、猫だまし、フェイント、横取り、ワイドガード、追い風、トリックルーム、威嚇、天候変化がよく使われます。この時点で他のルールではあまりみない技も含まれていますね。よく使われるといわれてもどのくらいの頻度なのかピンと来ないと思うので、まずは実際にトリプルバトルをやってみて使われている技を体感してみましょう。説明を読むより対戦画面で見たほうが印象に残ると思います。実際に対戦してみると3匹ずつ並んでいること、6匹全部選出することにも改めて驚かされるのではないでしょうか。

課題トリプルレートでレート1600以上の人と4戦以上対戦する。
使用PTは適当な育成済み6匹でOK。シングル、ダブルなど別ルール用のPTで十分です。
課題の意図トリプルバトルでよく使われる技を体感する。

シングルならマッチする相手は自分のレート±50くらいの範囲ですが、トリプルだと±200くらいでも普通にあたるので10戦以内に達成できると思います。



◆STEP2 強い全体技を使ってみよう

トリプルバトルでは全体技が非常に強力です。全体技には3/4倍の全体技補正がかかるのですが、その威力で複数の相手に攻撃できるのでダメージ効率がとてもいいです。威力100技で2体を攻撃すれば合わせて100*3/4*2=150、3体を攻撃すれば合わせて100*3/4*3=225と、合計で見れば同じ威力の単体技を使うよりかなり多くダメージを与えられます。

多くのポケモンを並べて同時に動かすトリプルバトルではこの全体技という要素が最も重要で、トリプルバトルで扱いやすい構築をつくるにはメガシンカ枠ともう1体、あわせて2体の強い全体技アタッカーを採用するところから構築を考えるのが近道です。何故かというと、強い全体技アタッカーを軸にその攻撃をどう通すか全体技の通りの悪い相手をどう倒すかという視点でプレイングを考えると、考えるべきことが搾られ短い時間で行動選択するのが楽になるからです。

全体技打点はできるだけ高い威力で一貫性の高いタイプの一致技が望ましいです。そして、トリプルバトルは複数の味方を並べられるルールなので、周りのポケモンでサポートしてさらに技の威力を高めることもできます。高威力全体技はトリプル構築の核であり、トリプル特有の多様なギミックもこの高威力全体技をいかに用意するかという部分の選択肢から生まれています。では、天候、拘り、弱点保険、正義の心、怒りのツボなどの補正を受けた強い全体技を使ってみましょう。

※具体例
[日照り+熱風メガリザードンY]+[袋叩き+岩雪崩テラキオン]←袋叩きが前提になっているのでエルフーンも採用
[雨乞い+潮吹きメガカメックス]+[日本晴れ+噴火バクフーン]←日本晴れ雨ごいが前提になっているのでニャオニクスも採用
[日本晴れ+メガバクーダ]+[拘り眼鏡+ハイパーボイスニンフィア]

課題強い全体技持ちを2体考えて育成する。前提にしているサポート役がいればそれも育成する。
育成したポケモンたちを使ってトリプルバトルを4戦以上やってみる。 
課題の意図全体技の扱いやすさを実感する。

育成するポケモンの技構成、努力値調整などに不安があればPGLでそのポケモンを確認し、多く採用されている技と性格を選んでください。調整は控えめならばHCぶっぱ、臆病ならばCSぶっぱのような調整で育成してください。調整をいじれば勝てたような具体的な場面に出会うまではぶっぱでいいです。必要になるサポート役も適当に臆病HSとかで育成してみてください。

環境調査でなく構築の試運転であればレートでなくバトルハウスでの対戦でも十分です。トリプルバトルは全選出で見せあいのウエイトが低いルールなので、見せあいが存在しないバトルハウスでも攻撃範囲が足りているかギミックが機能するかなどの使用感を十分試せます。

メガシンカ枠にガルーラなどの全体攻撃ができないポケモンを採用してしまうと強いかどうかは別としてプレイングの難易度が高い構築になり、プレイングの難易度が高い分構築をまとめる難易度も高くなっていきます。まずはメガシンカ枠は強い全体技が使えるポケモンを選択してください。

全体技もちは中央に置いて攻撃させることを意識しましょう。



◆STEP3 アタッカーをもっとサポートしてみよう

火力を上げるためのサポートはSTEP2の時点でさらっと指示していました。今度はほかのサポートも使ってみましょう。

トリプルバトルではS操作技を使って先手をとることがほかのルールの倍くらい重要なので、殆どのPTにS操作サポートの追い風、トリックルームのどちらか、もしくは両方が採用されています。選んだ全体技アタッカー2体の素早さを見て、遅いポケモンであればトリックルーム、そうでなければ追い風を採用してみましょう。

トリックルーム役を採用する場合は
ブルンゲル 冷静HC@カゴの実 潮吹き/シャドーボール/トリックルーム/自己再生
追い風役を採用する場合は
ファイアロー 意地HA@青空プレート ブレイブバード/フレアドライブ/追い風/挑発

を育成してみてください。

S操作役の次はそれ以外のサポート役も用意しましょう。威嚇、猫だまし、フェイント、ワイドガードまで一体で全部できるカポエラーという便利ポケモンがいます。

カポエラー 陽気HS@ラムの実 インファイト/猫だまし/ワイドガード/フェイント

を育成してみてください。

ここまでで高火力範囲技もちアタッカー2体、火力あげサポート枠、S操作枠、猫だまし枠まで埋まりました。まだ枠が余っていれば適当なギルガルドを突っ込んでください。これがトリプルバトルの構築の基本形です。

課題S操作枠(ブルンゲルorファイアロー)とカポエラーを育成する。
作った構築でトリプルレートで4戦以上対戦する。
課題の意図S操作技などのサポート技の便利さを実感する。

S操作やその他のサポート要素の便利さはレートのほうが感じやすいと思います。



◆STEP4 構築を調整してみよう

1.アタッカー役について
最初に決めた2体の攻撃範囲の組み合わせはよかったか、それぞれの火力は十分高かったか考えてみてください。いまいちだと感じたなら別のつよい全体技アタッカーを探してみてください。

2.火力あげサポート役について
火力アップサポートはサポート→攻撃の流れが一ターンのうちに完結していることが重要です。日本晴れや雨ごいで噴火潮吹きの火力をあげたり、袋叩きで正義の心を発動させたりするのにサポート役をアタッカーより早くする(トリックルーム前提であればトリル中に先制できるよう遅くする)のを意識しましょう。

3.その他のサポートについて
S操作、威嚇、猫だまし、ワイドガードを覚えるポケモンはほかにもたくさんいます。2体3体で分担すれば同じ役割を満たすのにもいろんな組み合わせがありますし、要らないサポート要素を省く選択肢もあります。使ってみたいポケモンがいた場合、いま使っているポケモンに不満を感じた場合はどんどん変更してみましょう。これらのサポート技を1度使った経験があれば、なくなると困るかどうか自分で考えて変更していけるはずです。ランドロス、ハリテヤマ、コジョンドなど選択肢はたくさんあります。ポケ徹の詳細検索を利用すると探すのが便利です。

4.構築全体の打点について
全体技アタッカー役の攻撃範囲が足りない部分について対応できるポケモンが周りに採用できているかどうか考えましょう。(全体技役にリザードンを採用している場合、炎技の効かないヒードランを倒す手段は周りで用意できているかどうかなど)

5.環境メタ要素について
ここまできたらあとはドーブル対策、叩きパ対策、トリパ対策などの細かい環境メタ要素を詰め込んで完成です。がんばれ。勝てないときは、BVをとって模擬戦をやりまくるといいですよ。


◆終わりに

講義はここで終了です。この記事がみなさんがトリプルバトルの構築をつくるとっかかりになれば幸いです。